同志社大学における図書館情報学の教育・研究
わが国の大学において図書館学教育が行なわれるようになったのは殆んど全てが戦後
(1945年以後)であるといっても過言ではなかろう。そして同志社大学でも、その例に
もれず1951(昭和26)年から始められたのである。しかも大学における図書館学教育と
はいいながら、その多くが『図書館法』の公布に伴って必要となった司書の資格を現職
者の再教育によって付与する主旨から始められた司書講習が、そのまま大学に持ち込ま
れて司書課程となったといえようが、同志社大学の場合も同列であり、それが実質的に
発足したのは翌1952(昭和27)年からであると考えられる。しかし、同志社大学の場合
は大学自体が図書館学教育を始める以前に、そして、それはまた『図書館法』の公布以
前でもあるが、その萌芽が大学図書館のなかにあったのである。それは1941(昭和16)
年に発足した同志社大学図書館学研究会であり、また1946(昭和21)年からこの「研究
会」が主催して1951(昭和26)年まで前後6回にわたって続けられた同志社大学図書館
学講習所である。そして第6回目のこの「講習所」が実質的には発展的に大学自体が主
宰する同志社夏期大学の「図書館学」に移行し、さらに同志社大学の司書課程へと発展
していったのである。
この1941年以来,同志社大学では図書館情報学教育と研究が行われてきた。この研究室はその流れを受け継いで関西地区における図書館情報学の研究・教育の拠点校の1つとして活動を続けていきたいと考えている。